ハウスメーカーによって断熱材の違いはあるのか?

ハウスメーカーによる違い

一般的に、ハウスメーカーによって使用している断熱材は異なります。例えば収納力や設計力に定評のあるミサワホームは、床・壁・屋根には軽量で裁断しても崩れにくい不燃性のグラスウール、そして天井には断熱効果だけでなく、高い吸音効果もあるロックウールを使用しているのです。このロックウールを使用することで、二階と一階の生活音が聞こえにくくなります。

高いデザイン性で人気の三井ホームは、壁・床にはロックウールを、床には発泡プラスチック系のビーズ式ポリスチレンフォームを使っています。壁・床に使われるロックウールは一般的なものよりも、断熱効果が約1.3倍高いものを採用していて、耐火性なども高くなっています。ビーズ式ポリスチレンフォームを広葉樹のチップを集成させた構造用面材でサンドイッチ構造にしたオリジナルの部材で、高断熱・高耐力・環境に優しいのが特徴です。

ローコスト住宅が建てられるハウスメーカーとして定評がある一条工務店は、プランにより異なりますが高性能ウレタンフォームが標準規格です。特に高い性能を発揮する高性能ウレタンフォームは、内外ダブル断熱構法という方法で家全体を包むことができ快適な室内環境を作ります。

低コストで家づくりができるアイフルホームは、高性能グラスウールとフェノールフォームを使っていて、特にフェノール樹脂を使用したフェノールフォームは高い断熱性のある住宅が作れます。同じ厚みであれば高性能グラスウールに比べてフェノールフォームの方が熱を伝えにくいとされています。水・湿気にも強いことから内部結露なども防ぐことができ、施行性が高いため高気密住宅を作ることができ、ほかの発泡プラスチック系に比べると熱に強いというメリットがあります。

良質な国産木材にこだわった家づくりをしているタマホームは、場所によって断熱材を細かく使い分けています。室外・床には高気密にできるフェノールフォーム、室内は安価で広範囲に断熱しやすい高性能グラスウール、壁には吹きつけウレタンを行い、天井には吹き込みグラスウールと場所によって異なる素材が使われます。地域によって断熱材の素材を変更しているという点も、環境に合わせた家づくりをできる理由となっています。

以上のように、ハウスメーカーごとに使用している断熱材は大きく違います。しかし、性能が良いものを使っていても、自分に合っているかどうかは人によって基準が異なるため、複数のハウスメーカーを比較した上で決めることがおすすめです。