窓断熱はDIYでカバーできる?

できるだけ費用はかけたくないという場合には、窓断熱をDIYで行うという方法も選べます。自分で行う時に最も簡単な方法が、断熱カーテンに交換するという方法です。断熱カーテンは部屋の中の熱を逃さないという機能があって、手軽に断熱することができます。ただし、カーテンレールなどから熱が逃げてしまうこともあるため、カーテンを交換するのと同時にカーテンレールカバーをつけたり、カーテンリターンを利用したりするなどの工夫が必要です。

窓の景観などに影響させたくないのであれば、断熱用窓スプレーでガラスをコーティングするのも有効で、スプレーを吹きかけて伸ばしながら塗るだけで断熱効果を得られます。お気に入りのカーテンなどを変える必要がなく、熱も3割程度抑えることができるのです。無色透明ですので、窓から見える景色にも影響はありません。

しっかり効果の実感できる窓断熱を行いたいなら、窓断熱シートが効果的です。窓断熱シートは文字通り窓に直接貼って断熱性能を高めることのできるシートで、ホームセンターで購入できます。1年を通して使えるものと、冬のみに対応できるワンシーズン用の2種類から選ぶことが可能です。厚みがあるほど保温性が高まりますが、その分自然光が入りにくく部屋が暗くなってしまいます。一方で、厚みが薄いものは自然光が入って部屋の明るさを保てますが、その分保温性が下がってしまうのです。どちらが良いかは部屋の暗さや、求める機能によって選択します。透明なものだけではなく、柄入りのものもあるため、窓をおしゃれに飾りたいという人にもおすすめです。

安く対策したいのであれば、エアクッションを窓に貼るというやり方もできます。エアクッションのある部分を窓枠に覆うように貼るだけで、断熱効果が得られるのです。エアクッションと窓の間に空気の層ができることで断熱することができて、窓からの隙間風も防げます。窓に隙間がある場合には、隙間テープを貼って外気を遮断することで、寒さを防ぐことが可能です。また価格も安く、気軽に取り入れることができるというのも、この方法のメリットのひとつといえます。

DIYでカバーすることはできますが、やはりしっかり対策をしたいのであれば二重窓などのリフォームをすることが効果的です。特に内窓をつけて二重窓にすることで、防犯対策にもなります。リフォーム代が気になるという場合には、一定の省エネ効果があれば自治体に補助金を申請することができるので、それらを利用することもおすすめです。

対策したい!【窓断熱】の重要性について

断熱する時には壁や床、天井だけではなく、窓にも注目する必要があるのです。特に窓は金属を使っているため熱伝導率が高く、熱の出入りが激しい場所といえます。夏場は外の熱の70%が窓から入ってくるといわれており、冬場は室内の暖かい空気が50?60%も外に移動するのです。高い温度は低い方に移動する性質があります。つまり、暖かい空気が窓に流れていき、暖気が逃げて暖房効率も悪くなってしまうということになります。

このように熱の出入りが激しい場所ですので、窓をしっかり断熱することが快適な温度を保つためには最も効果的となっています。窓断熱の方法には様々なものがありますが、特に効果的なのが断熱性の高い窓に交換するという方法です。おすすめの方法としては内窓をつけるというリフォームで、既存の窓の内側に新しい窓を取り付ける方法となっています。施工が簡単という点が特徴で、断熱性はもちろんのこと、防音や防犯対策としても役に立つのです。

窓が冷たくなってしまう原因は、アルミサッシにあります。日本で最も普及しているアルミサッシですが、断熱性が低く、部屋を冷やす原因の一つです。そのため、サッシを樹脂に変えるというのも有効だとされています。内窓を樹脂サッシにするほか、既存のサッシを樹脂製に変えるのも効果的です。樹脂は熱を伝えにくく、機密性が高いため、高い断熱性・防音性を得ることができます。

より高い断熱性を求めるならペアガラスにするのもおすすめです。ほとんどは一枚板のガラスが使われていますが、ペアガラスは2枚1組になっているのが特徴で、複数のガラスを使うことにより隙間ができて、その隙間に外からの冷たい空気を閉じ込めることができるという仕組みになります。断切性能を高めたタイプと、断熱・遮熱性を高めている遮熱タイプの2種類から選ぶことができますが、どちらの機能性も高いので場所ごとに使い分けることが可能です。

窓の断熱方法はメーカーごとに様々なものを選ぶことができますが、費用はそれぞれ異なるため、特徴やコストなどを考えた上で選びます。一般的に内窓をつけるのであれば10万円?20万円程度、サッシごと変えるのであれば5万円?60万円ほど、ペアガラスにするなら5万円?15万円程度が相場です。窓全てをリフォームすると高額になってしまうため、一部分だけリフォームするという方法も選べます。しかし、窓自体が古いとしっかりとした工事をする必要が出てくるため、その分費用がかさんでしまうのです。

自宅の断熱材を知ろう!DIYで使用できる断熱材とは?

近年ではDIYが流行していますが、断熱部分も自分で行いたいと思った場合には、素人でも使用できる断熱材を選ぶことが重要です。この作業は、壁紙や内装材を剥がして行うのが前提となっています。簡単にDIYができるアイテムとしては、硬質ウレタンフォームが挙げられます。硬質ウレタンフォームで断熱したい場合には断熱性能が高いものを選び、接着強度が高いかどうかという点も重要です。接着強度が高いほど気密性が高くなります。

また、密度の高さもポイントとなります。主に独立気泡と連続気泡という種類から選べるのですが、特に空気を通さず断熱効果が高くなっているのは独立気泡です。防火性もきちんとチェックする必要があります。ほとんどの製品で難燃剤という成分が配合されていますが、中には含まれていないものもあるため、きちんと入っているものを選ぶことが大切です。部屋全体を断熱するのは少々難しいことですが、ちょっとしたスペースや、立体的になっていて他の断熱素材を貼り付けられないという部分にはおすすめのアイテムといえます。

防音したい時には、セルローズファイバーという素材がおすすめです。新聞紙や古紙などを主原料にした断熱材で、調湿性にも優れています。ただし、値段も比較的高い素材の上、リフォームしようと思っても取り扱っている業者が少ないです。取り扱いにも専門の講習が必要ですので、DIYするのは難しい素材といえます。

ロックウール・グラスウールは、ホームセンターなどで比較的簡単に手に入れることが可能です。安くて、厚さやサイズも豊富ですので、希望に合った素材を見つけられます。
DIYする場合には素手で触るとちくちくしてしまうため、作業中は手袋必須ですが、袋に包まれているタイプであれば手袋なしでも作業可能です。
グラスウール・ロックウールは結露のできやすい断熱材となっているため、自分で施工した場合でも必ず防湿フィルム・防湿シートなどで湿気対策を行います。

炭化コルクは高い断熱性と吸放湿性があり、化学物質を使用していないため人体に優しい素材です。原料となっているコルクには天然の防虫効果もありますが、高価ですのでDIYで使用するには難しいと考えられます。様々な断熱材がありますが、基本的には壁紙などを剥がすことが必要です。元に戻す作業もあるため、かなり時間と手間がかかります。隙間などがあるとそこからカビが生えてしまう恐れがあることも、十分理解して行うことが大切です。無理をしたくないという時には、塗料タイプや壁紙タイプの断熱材を利用します。

断熱工法の違いや影響はあるか?

断熱工法は2種類あり、各工法によって特徴やメリット・デメリットは違ってきます。充填断熱は、構造の内側にボード状・シート状の断熱をいれる内断熱という工法です。液状の断熱材を使用することもあって、低コストで行うことができるのが特徴となっています。構造内の空間に充填することから、断熱材を入れるためのスペースを設ける必要がなく、スムーズかつ低コストで施工できるのです。ただし注意点として、構造内に断熱材を入れると外気と室温の差で結露が発生してしまうため、防湿フィルムを貼るなどの施工もきちんと行う必要があります。

一般的には木造住宅に行なわれることが多く、木造住宅を作っているハウスメーカーであればこの断熱工法を採用していることが多いです。施工されることが多いため、技術的にも安心して任せられます。断熱部分が小さいことから断熱効率が高く、外壁のデザインにも影響しません。しかし、柱があるとそこで断熱材が途切れてしまい、断熱性能が落ちてしまうので、その点がデメリットといえます。

外張り断熱は、家全体の外側を断熱材で包んで熱を断つ工法です。主に鉄骨造住宅に採用されることが多く、外断熱と呼ばれる方法で、結露しにくいのが特徴となります。構造内の空間を残すことができることから、配線などを入れることが可能です。
住宅全体を包み込むというイメージで、断熱性能が落ちにくくなっています。ただし、室内と断熱材までの距離があることから、熱効率があまり良くないという傾向もあるのです。結露しにくいため木材が腐りにくいというメリットがありますが、断熱材の重さによって外壁に影響がでることもあるため、注意が必要となります。断熱を優先して厚くすると外壁が垂れ下がるため、厚さが出せずしっかり断熱できない可能性が考えられるのです。地震や強風などで緩んだり、変形してしまうといったデメリット以外にも、内断熱に比べて施工工程が多いことなどから、コストが高いといえます。

高い断熱効果を得たいのであれば、内断熱・外断熱を両方行う付加断熱という方法を選ぶことも可能です。内側からも外側からも断熱することができて、断熱材を最も厚くすることができるため、断熱効果が一番高い工法といえますしかし、その分施工にコストがかかることから費用が一番高くなるため注意が必要です。

どの方法が良いかは、それぞれの住宅の構造で変わってきます。熱伝導率などにも大きく影響してくるため、どちらが良いかはしっかり検討した上でハウスメーカーと相談して決めていくことがおすすめです。

良い断熱材を使用しているハウスメーカーとは?

良い断熱材を使用しているハウスメーカーとは、断熱性能の高い断熱材を使っているメーカーのことだと考えられています。断熱性能はUA値という数値で表すことが可能です。この数字が小さいほど断熱性能が高くなっていて、メーカーがどのような性能の断熱材を使っているかはこの数値をチェックすることでわかります。UA値は、住まいの燃費を示す値です。地域ごとに基準が決められていて、その基準を満たす住宅を省エネルギー基準適合住宅といいます。新築を検討する際には、この燃費をチェックすることも重要です。

いろいろな断熱材がありますが、良い断熱材を使っているハウスメーカーは、地域性などに合わせているということもポイントで、地域ごとに寒さや湿気などが異なります。お客様の考え方や嗜好、優先度、予算に応じたものを提供してもらえるかも、ハウスメーカー選びのコツです。良い断熱材を使っていることで熱効率も良くなり、省エネ・節約にもつながります。

良い断熱材を使用しているハウスメーカーとして有名なのが一条工務店です。同店のアイ・スマートという住宅は高性能ウレタンフォームを採用しており、高い断熱性能を誇ります。湿気にも強く劣化しにくいため、年月が経っても断熱性能が衰えにくくなっているのです。またこれは一般的には流通していない厚さであるのも特徴で、自社工場で生産することによって実現しています。

極寒の地で培われた技術を使ってしっかりとした断熱を実現するなら、スウェーデンハウスがおすすめです。同社はグラスウールを使っていますが、分厚いものを使うことで部屋をより断熱することが可能となっています。極寒のスウェーデンで培われた技術で作られるというのも、納得の理由です。断熱に対して信頼性が高いのが同社の特徴です。

三井ホームのダブルシードパネルも良い素材で、サンドイッチ構造になることで熱を断つだけではなく、構造耐力も両立しているのが魅力といえます。空気をたくさん取り込んだ繊維によって断熱性と保湿性に優れているロックウールも採用されていて、豊富な施行実績があるというところも安心して家づくりを任せられる点です。良い断熱材は人によって異なり、性能だけではなく価格や地域性に合ったもの、防火性や吸音性なども考慮することが求められます。どのようなものが良いかをハウスメーカーに相談する前に、自分が求めている機能を明確にした上で事前に特徴を把握しておくとハウスメーカー選びがしやすく、快適な住宅を作るのであれば、工法や換気などの情報もチェックして総合的に判断するのがおすすめです。

シックハウス症候群と断熱材の関連とは?

シックハウス症候群とは、住宅の室内が空気汚染されることによって様々な健康障害の総称になります。近年の住宅は、高気密・高断熱となっていますが、これらを実現する建材には化学物質が多く含まれていることがあります。化学物質などによって空気が汚染されることで、健康障害が現れてしまいます。

シックハウス症候群と一言で言っても、その症状や原因は様々です。住宅を断熱するための断熱材が原因となっているケースもあります。安価で施工されることの多いグラスウールには、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドが含まれている可能性が考えられます。ガラス繊維同士を接着するために使われていて、それが体に影響を与えます。ホルムアルデヒドが使われていると、室内にホルムアルデヒドが放出されてしまい頭痛やめまい、目や喉の痛み、吐き気に呼吸困難などの症状が現れることもあるため注意が必要です。

また、気温が上昇すると放出量が増えてしまう性質もあることから、気温が上がった時に症状が出るという場合にはシックハウス症候群を疑う方が無難といえます。近年では規制によってホルムアルデヒドの使用していないグラスウールも増えています。施工時などに吸い込んだとしても体内に吸収されにくく、発がんリスクも低くなっています。最近のグラスウールであれば安全性が高くなっていますが、昔の住宅はホルムアルデヒドが含まれたグラスウールであることも考えられるため注意が必要です。

ハウスメーカーでは基本的に、シックハウス法の施行後には、安全性の高い素材またはノンホルムアルデヒドの建材を使用しています。ただし、ホルムアルデヒド以外の化学物質が含まれることもあり、また法律で使用が規制されていないものもあるので、安全性の高い建材を使っているかどうかはハウスメーカーで異なります。また、断熱材に含まれていなくても、断熱材を接着するための接着剤に含まれていたり、壁紙や床下、防蟻剤などの建材に使っていることもあることから、断熱材以外の場所もしっかりチェックした上で家づくりをすることが重要です。あらかじめチェックをすることで、シックハウス症候群はより避けられます。

他にも、ホルムアルデヒド以外の原因として、カビやダニなどのハウスダストもシックハウス症候群の原因となります。これらは換気で汚れた空気を排出することで予防できますが、気密性が高くない住宅だと汚染物質が家の中に入りやすくなります。このような状態を避けるためにも、しっかり断熱材を使用して高気密な住宅を実現するのが良いでしょう。

ハウスメーカーによって断熱材の違いはあるのか?

ハウスメーカーによる違い

一般的に、ハウスメーカーによって使用している断熱材は異なります。例えば収納力や設計力に定評のあるミサワホームは、床・壁・屋根には軽量で裁断しても崩れにくい不燃性のグラスウール、そして天井には断熱効果だけでなく、高い吸音効果もあるロックウールを使用しているのです。このロックウールを使用することで、二階と一階の生活音が聞こえにくくなります。

高いデザイン性で人気の三井ホームは、壁・床にはロックウールを、床には発泡プラスチック系のビーズ式ポリスチレンフォームを使っています。壁・床に使われるロックウールは一般的なものよりも、断熱効果が約1.3倍高いものを採用していて、耐火性なども高くなっています。ビーズ式ポリスチレンフォームを広葉樹のチップを集成させた構造用面材でサンドイッチ構造にしたオリジナルの部材で、高断熱・高耐力・環境に優しいのが特徴です。

ローコスト住宅が建てられるハウスメーカーとして定評がある一条工務店は、プランにより異なりますが高性能ウレタンフォームが標準規格です。特に高い性能を発揮する高性能ウレタンフォームは、内外ダブル断熱構法という方法で家全体を包むことができ快適な室内環境を作ります。

低コストで家づくりができるアイフルホームは、高性能グラスウールとフェノールフォームを使っていて、特にフェノール樹脂を使用したフェノールフォームは高い断熱性のある住宅が作れます。同じ厚みであれば高性能グラスウールに比べてフェノールフォームの方が熱を伝えにくいとされています。水・湿気にも強いことから内部結露なども防ぐことができ、施行性が高いため高気密住宅を作ることができ、ほかの発泡プラスチック系に比べると熱に強いというメリットがあります。

良質な国産木材にこだわった家づくりをしているタマホームは、場所によって断熱材を細かく使い分けています。室外・床には高気密にできるフェノールフォーム、室内は安価で広範囲に断熱しやすい高性能グラスウール、壁には吹きつけウレタンを行い、天井には吹き込みグラスウールと場所によって異なる素材が使われます。地域によって断熱材の素材を変更しているという点も、環境に合わせた家づくりをできる理由となっています。

以上のように、ハウスメーカーごとに使用している断熱材は大きく違います。しかし、性能が良いものを使っていても、自分に合っているかどうかは人によって基準が異なるため、複数のハウスメーカーを比較した上で決めることがおすすめです。

断熱材の種類はどのような種類がある?

家の内装に悩む人と設計図

断熱材にはいろいろな素材があります。それぞれの特徴や熱伝導率、メリット・デメリットが異なるため、どの断熱材を使用するかは特徴などを知った上で選ぶことが大切です。その種類は、無機繊維系・天然素材系・発泡プラスチック系に大きく分けられます。

無機繊維系で人気のロックウールは、玄武岩・スラグなどの鉱物を主原料に、溶かして繊維状に加工したものです。マットなどの形状で使われていて、断熱性に優れているのが特徴となります。繊維が空気を動きにくくしていることで、密度が高いものほど空気の流れへの対向が増して断熱性が高まるという仕組みです。耐火性能や吸音性が高いというのも、この素材の大きなメリットとなっています。また、健康被害が少ないこともわかっており、リサイクル可能で省エネ性が高いなど環境にも優しいです。

無機繊維系のグラスウールはガラスを細い繊維状にした断熱材で、主に資源ごみから出たリサイクルガラスが使用されており、環境にもやさしい素材といえます。断熱性は繊維の密度で決まりますが、種類が豊富なのも魅力です。高い断熱性と低コストであるというのも特徴で、床や天井などに施工することができ、広く普及しています。原料がガラスなので吸音性が高く、防音室などにも使用されていて、当然燃えにくいため有毒ガスなども発生しないという点がメリットです。経年劣化も少なく断熱性能が下がらない、体に優しいですが湿気に弱い、というデメリットもあるため結露対策が求められます。

自然素材系では、ダンボールや新聞紙などを綿上にしたセルローズファイバーがあり、隙間をつくらず高い気密性を実現することができるため、吸放湿性によって内部結露を防ぐことができるのです。羊毛は防虫処理を行なって使用し、高い調湿性を持っているので空気を含んで断熱します。耐久性も優れてますが、価格が高く扱っている業者も少ないのが現状です。ワインの栓などから出たコルクの端材を利用した断熱材もあります。コルクは空気をたくさん含んでいるため断熱・調湿・吸音性が高く、環境にも優しい素材ですが、価格が高いというのがデメリットです。

発泡プラスチック系では、いわゆる発泡スチロールを使います。柔らかく軽量で加工しやすく安価ですが、弱いため注意が必要です。硬い板状にした断熱材もあり、断熱性は高いのですが、これも熱に弱いことから火事などを防ぐのが難しいとされています。

他にも種類は色々とありますが、業者ごとに推奨する断熱材や工法が異なるため、事前にしっかり相談することが重要です。

断熱材の役割を具体的に解説します!

家のミニチュアとフェルトの雪だるま

断熱材の役割は、文字通り断熱を行うことです。熱を遮断をして住宅の外から影響される暑さ・寒さを室内に流入させない、室内の暖かさを屋外に逃さないという働きがあります。熱伝導率の低い断熱素材を使うことで住宅の機密性が保たれ、夏は涼しく、冬は暖かい空間を作ることができるのです。ほかにも、建物内外の温度差から発生する結露を防ぐ効果も期待できます。

断熱材は、住宅に住んでいると見えにくい部分に施行されるため、コストが削れやすく、断熱材を減らしてしまうというケースはよくあることなので注意が必要です。断熱している部分が減ると、その分外気に影響されやすくなり冷暖房効率が悪くなってしまい、結果的にコストパフォーマンスが悪くなってしまうことが考えられます。また内部結露も発生しやすくなることで、結果的に住宅が傷みやすくなってしまうという問題もでてくるのです。他にも、断熱材の役割は住宅の暖かさを保つだけではなく、冷暖房効率をよくするということも挙げられます。冷暖房効率がよくなれば電気代などを抑えることができ、エネルギー消費や二酸化炭素排出量の削減にもつながるのです。

壁内に断熱材を使うことで、外気の影響を受けにくくなります。冬場に寒くなりやすい廊下・トイレ・浴室などの快適性をアップすることができ、室内と各部屋の温度差を一定に保ち温度差を無くすことで、室内と浴室の温度差で血圧が急変して起こるヒートショックを防ぐこともできるのです。

また、天井にも断熱性は求められます。暖かい空気は上に向かっていきますが、断熱していないとその暖かな空気は逃げてしまい、いつまでたっても部屋は暖まりません。断熱することで蓋のようになって熱が逃げることを防ぎ、暖房の効率も良くすることが可能です。そして床も断熱していないと、外気が入り込んで足元が冷えます。特に外気と接しやすい一階部分には、断熱材は必須です。足元から冷えを防ぐことで、体への負担も減らせます。

日本の室内は温度差が激しいと言われています。そのため、住宅にも人間の体にも負担がかかるのです。より温度差を無くす役割のある断熱材は、一定レベルの断熱効果を持たせるように義務化が行われる方向で議論が進められています。生活する上での暖かさ・涼しさが快適であれば、健康状態も良くなっていくのです。アレルギーの緩和などにも役立つことがわかっていて、睡眠の質も良くなるとされています。このように住環境が快適になることは、医療費・光熱費などの観点からもメリットが大きく、家計の負担を軽くする効果も得られるのです。